子供の本能

私には3人の子供がいます。

11歳の息子と8歳の娘は、いまだに母親と同じベッドで寝ています。

8歳の娘は、いわゆるママっこです。

寝ている時に隣にママがいないと、すぐに気づきます。

夜中に目を覚ますわけでもなく、泣き出すわけでもないのに、なぜか気づくんですね。

試しに、私が隣で寝てみることもあります。

体格も温もりもそれほど変わらないはずなのに、不思議なものです。

夜のうちにゴソゴソと移動して、朝気づくと、ちゃんと母親の隣で寝ています。

まるで、元の場所に戻るようにです。

11歳の息子は、とにかく寝相が悪いです。

布団を蹴飛ばし、寝返りを打ち、朝にはベッドの端に追いやられています。

それでも、やはり母親の隣でないと落ち着いて寝られません。

年齢的には、もう一人で寝てもおかしくないと思うのですが、本人の感覚は別物のようです。

この光景を見るたびに、私はいつも同じことを思います。

子供の本能は、本当にすごいということです。

子供たちが赤ちゃんだった頃のことを思い出します。

夜中に突然泣いて起きてしまうことが、何度もありました。

理由もわからず、ただ泣き続ける姿に、こちらも眠い目をこすりながら対応していました。

そのたびに、母親が子供の胸あたりを優しく手でさすってあげると、不思議なくらいスッと泣き止み、そのまま眠りに戻っていきました。

あまりにも自然で、当たり前の光景でした。

ある時、同じような状況で、試しに私が子供の胸を手でさすってみたことがあります。

力加減も、動かし方も、できる限り真似をしました。

それでも結果は同じでした。

毎回、泣き止まないのです。

抱き方が悪いのか。

手の当て方が違うのか。

そう思って何度か試しましたが、結果は変わりませんでした。

子供は、ちゃんと分かっているんですね。

そっと当てる手の感触だけでも、それが母親の手かどうか、子供にははっきり分かる。

理屈では説明できませんが、事実としてそう感じました。

人間も、やはり動物なんだと思います。

母親のお腹の中に約10カ月間いたという時間。

その間に育まれた、言葉では表せない繋がり。

目に見えないけれど、確かに存在する何かで、強く結ばれているんだと思います。

父親としては、少し寂しい気持ちになることもあります。

同時に、どこか安心する気持ちもあります。

それだけ母親という存在が、子供にとって絶対的な安心そのものだという証拠だからです。

30代の頃の私は、仕事を優先し、家族との時間を後回しにしていた部分がありました。

今振り返ると、もっと家にいる時間を大切にしても良かったなと思います。

ただ、こうして子供の本能的な行動を見ていると、父親には父親なりの役割があり、母親には母親にしかできない役割があるのだと、素直に受け止められるようになりました。

母親の偉大さには、ただただ感服するばかりです。

同時に、子供が持っている感覚の鋭さや純粋さにも、毎日のように感動しています。

大人になるにつれて失ってしまう感覚を、子供たちはまだしっかり持っているんですね。

この何気ない日常の一コマが、今の私にとっては、とても大切な気づきになっています。

記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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